こんにちは、鈴木あきこです。
理系の学生さんの中には、自分が「コミュ障」や「人見知り」だと思っている人が少なくないように思います。
学会発表など、自分の得意なテーマで、ある程度準備ができることは問題なくできるけど、想定外の質問は苦手、とか、慣れ親しんだ人とは普通に話せるけど、初対面の人と打ち解けるのに時間がかかる、とか…
求めるスキルとして、コミュニケーション能力を挙げる企業は多く、プレッシャーを感じている人、自信が持てずにいる人もいるのではないでしょうか。
でも、安心してください。
コミュニケーション能力は、今からいくらで伸ばしていける能力です。
持って生まれた才能で、自分には備わっていないものだなんて、諦めないで欲しい。
前回は、星野源さんを例に、人見知りを克服するための第一歩として、開き直って人と関わってみることをおすすめしました。
今回は、「会話をするときに意識するべきポイント」について、考えてみましょう。
会話はキャッチボール、とはよく言ったもので…
ビジネス書やハウツー本などでよく見かけるのは、「聞き上手は話上手」、「聞くと話すは8対2」といったもの。
確かにそれが有効な場面もあると思いますが、ヘリクツな私はこう思うんです。
皆が「聞くと話すは8対2」にしちゃったら、会話は成立しなくない…?って。
自分ばかりが話してしまい、相手の話を聞くのが疎かになりがちな人は心がけるといいのかもしれません。
しかし、自分から話すのが苦手で、いつも聞き役にまわりがちな人はどうすればいいのでしょうか。
私は、会話をするときに意識するべきポイントは、単純な「聞く、話すのバランス」ではなく、「プロ野球選手と子供のキャッチボールのような手加減」なのではないかと思っています。
「会話はキャッチボール」という言葉は、皆さんも聞いたことがあると思います。
コミュニケーション能力が高い人は、スムーズに情報や感情のキャッチボールができる人だと言えるでしょう。
プロ野球選手と子供の間でキャッチボールをする場合、プロ野球選手は子供が取れるよう手加減して投げ、子供が投げたボールをキャッチできるよう動きますよね。
会話も同様で、自分が言ったことを相手が理解しているかどうか、相手が言ったことを自分が理解できているかどうかを探り、手加減しながら進めることが大切です。
理解し合えていないのであれば、言葉の選び方を変えたり、比喩を用いてみたり、質問してみたりしながら、理解できるようにします。
様々な人に対して、こうした手加減をスムーズにできる人が、コミュニケーション能力が高い人だと言われているのではないでしょうか。
そして、コミュニケーションに苦手意識を持っている人の中には、この手加減が苦手だとか、面倒くさいと感じている人が多くいるのではないでしょうか。
面倒くさくても、手加減が必要な理由
子供の頃は人付き合いの範囲は狭く、ひとりひとりの経験値の差も小さいため、何も気にせずとも難なくコミュニケーションが取れていたかもしれません。
ところが、高校、大学、大学院、就職…と、歳を重ねるごとに、ひとりひとりの経歴、経験のバリエーションが豊かになり、「私が知っていることはあなたも知っている」という状況が少なくなってきます。
そのため、お互いを理解し合うためには、どうしても手加減が必要なのです。
お互いの立場や話題、場面や状況に応じて、会話に参加する誰もがプロ野球選手にも子供にもなりえます。
手加減を覚えることは、自分のためにも人のためにも必要不可欠なんだということを、心に留めておくことが大切なのです。
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