なぜ彼は50社全滅したのか?⑤

こんにちは。福島直樹です。

前回学んだこと

●企業を受ける自由が制限された事例

→A社は指定校制度を取っており、私の友人は受けることすらできなかった。

今回学ぶこと

●問題の解決策を1つ提案します。

 

前回書いたように、昔は露骨な学歴差別、学校歴差別がおこなわれていました。企業を受ける自由が制限されており決して良いことではありません。

憲法22条1項の条文、職業選択の自由に違反している可能性がないわけではありません(もちろん企業側にも選ぶ自由はあるわけですが)。

 

そんな問題意識もあったのでしょう、その後、「企業を受ける自由=機会の自由」を与えないことを世論も許さない方向になっていきました。

90年代前半にある有名メーカーが始めた「学歴不問の新卒採用」はまさに時代の象徴でした。エントリーシート、履歴書、面接で学校名を聞かず、また学生にも言わせないという採用方法です。

また1996年に就職ナビが登場し普及してからは、技術的に大量の学生に対応することも可能になりました。そして2000年代に入ると露骨な指定校制度はほぼ姿を消し受験の自由が実現しました。

 

ただ、昔は差別があるからこそ、異常な高倍率にもならず、人気企業でもせいぜい50倍程度の倍率ですんでいたのです。一方で、もちろん差別は良いことではありません。

ではどうすればよいのでしょうか?難しい問題です。

 

私の一つの提案は以下のようなものです。

 

・新卒採用をおこなう全ての企業に以下の数字、名称の公表を義務付ける

・受験者数(本エントリー数)、内定者数、競争倍率、内定者全員の出身校名と出身校別の人数

・自社の新卒採用WEBサイトの募集要項の欄に記載すること

(金融商品取引法24条を修正し有価証券報告書に記載することを義務付けても良い。その場合は上場企業のみ情報開示となるが一定の前進である)

 

イメージとしては下記のようになります。

 

◎◎コーポレーションの新卒採用の状況

 

受験者数

(本エントリー数)

内定者数

(入社予定者数)

競争倍率

(本エントリー数÷内定者数)

約12000人

 

61人 約200倍
・ 出身校:◎◎大学(3名)、□□大学(2名)、△△大学、◯◯専門学校、、、(以下略)、、(各1名)、合計61名

 

 

 

さてなぜこの方法が一つの解決策となるのでしょうか?それは次回ご説明します。

 

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