就職コンサルタントの坂本直文です。
今回は、面接官の“面接テクニック”の中で、受験者の中身をチェックするためによく使われている“雑談型面接”を紹介します。志望度が高い学生と、志望度が低い学生では、受け答えの内容が大きく違います。下記の“内定者の返答例”をぜひ参考にしてください。
ベテラン面接官は、雑談に見せかけて学生の中身をチェックする
就活生からの面接試験報告レポートに
・「面接は雑談ばかりでした」
・「面接で志望理由を聞かれませんでした」
・「面接で自己PRを聞かれませんでした」
こういった文章がよくあります。近年、雑談型面接を行う企業が増えています。雑談だと勘違いして落とされている学生は非常に多いです。残念なことに、「雑談ばかりでした」と感じた人は合格率が低いです。面接に無駄な質問は一つもありません。人物評価の意図が必ずあります。雑談に感じてしまったのは大きなミスです。貴重なアピールチャンスを無駄にしてしまったのです。
雑談型面接の頻出質問と質問意図
ベテラン面接官は、雑談的な会話で、学生の志望度や能力、行動特性(コンピテンシー)、セールスポイントを分析することに長けています。よくある質問を紹介します。
「学生生活は楽しいですか?」
→日頃、どんなことに打ち込んでいるか、自己PRのチェック
「風邪が流行っているみたいだけど、あなたは大丈夫ですか?」
→体を鍛えているか、体力があるか、自己管理能力はあるかのチェック
「最近、友人達の間では、どんなことが流行っているの?」
→どんな友人と付き合っているか、日ごろ何をしているかで人物チェック
「当社の○○という商品だけど、学生達の評判は、どうかな?」
→当社に対する志望度のチェック
→しっかり研究している人は問題点・改善点が具体的に言える
「正直言って、私はこの会社、第3志望でした。最初は別の会社を考えていたんだ。あなたはどうですか?」
→当社の志望度、志望理由のチェック
【内定者の返答例】
明るく打ち解けた雰囲気で「就職活動は大変でしょう。最近の就活生を見ていると、ほんとに大変だなぁと思うよ」と笑顔で優しく語りかけられたとして、あなたならどう返答しますか?
この企業に入るために猛努力している“志望度が高い就活生”はこんな返答をします。
「スケジュール管理は大変ですが、大きなやりがいを感じています。御社の説明会は凄く勉強になりましたし、御社に職場訪問した際は、営業部の鈴木秀樹様に仕事について詳しく教えて頂き、社会人としての目標も具体化しました」
志望度と行動力の高さが感じられて好印象です。この人物に興味が湧きます。
一方、志望の低い就活生(不合格者)はこんな返答をします。
「はい、今は毎日毎日、エントリーシートの締め切りや面接があって大変です」
これでは、志望度の高さは全く感じられないです。この人物に興味は湧きません。
どんな質問にも、自己PRや志望理由の内容を盛り込んで答えよう!
油断した学生は、単なる雑談だと思い込んで落ちています。受験倍率が高い人気企業に受かるために必要なのは、面接とは自分の採用メリットを伝える場であると肝に銘じ、どんな質問にも自己PRや志望理由の内容を盛り込んで切り返すことが大切です。
今回のコラムはいかがでしたでしょうか。お時間がある時に感想をお送り頂けたら幸いです。今後の執筆内容の指針にします。あなたからのメール(メッセージ)を楽しみに待っております。
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