こんにちは、鈴木あきこです。
人材サービスの営業や企業の採用サポートなど、人事担当者と一緒に仕事をする中で感じた、採用現場での「本音のマナー」をご紹介していきたいと思います。
今回は、「女性のスーツ、スカートとパンツとどっちがいい?」問題について。
結論から言うと、「どっちでもいい!」んですが、マナー本などのマニュアルでは「業界・企業・職種による」という、皆さんを迷わせる一言が後ろに続いていることが多いですよね。
ここを詳しく考えてみましょう。
女性のファッションの「常識」を知っておこう
まず前提として、女性のファッションの歴史的に見ても、パンツよりスカートの方がフォーマル度は高く、就活スタイルとしてもスタンダードであると言えます。
しかし、社会における男女の差が小さくなるに従って、女性のパンツスタイルも一般的になりました。
一度、朝の通勤電車や日中のオフィス街などで、社会人の女性を観察してみてください。
制服がある場合は別ですが、スカートの人もパンツの人も様々だと思います。
それを踏まえて、「業界・企業・職種による」を読み解いてみましょう。
スカートが好まれやすいケース
一般的に「堅め」の業界・企業・職種では、スカートの方が好印象と見られる傾向があるようです。
「堅め」というのは具体的にはどういうことでしょうか?
一例を挙げてみます。
●お金を扱う仕事
(銀行、証券会社など)
●高級感を大切にする仕事
(ホテル、旅館、百貨店など)
●国家公務員
●上記に該当する企業、個人を顧客とする仕事
(経営者向けの営業職など)
顧客や一緒に仕事をする人から、信頼感、きちんとした人だという印象を持ってもらうことが大切な仕事(他の仕事でももちろん大切なことですが、特に)では、服装でマイナスな印象を持たれないようにすることが大切です。
パンツスーツが絶対NGという訳ではありませんが、「多くの人に悪印象を与えないのはどのようなスタイルか?」を考えて着こなすとよいでしょう。
パンツが好まれやすいケース
一方で、パンツスーツが与えるアクティブで元気な印象が好まれる場合もあります。
例えば、以下のようなものです。
●工場や工事現場など、危険を伴う場所での仕事、およびそこで働く人を顧客とする仕事
(研究職、製造職、営業職など)
●たくさん歩いたり身体を使ったりする仕事、立ち仕事
(営業職、介護職など)
元気さ、若さ、アクティブさ、フットワークの軽さなどを演出したい時は、パンツスーツは便利です。
ちなみに、私も食品メーカーの研究職を受けた時はほとんどパンツスーツを着用しました。
もちろん、着こなし方によってスカートでも同様の印象を与えることはできますし、スカートがダメという訳では決してありません。
相手に与える印象を考えるのは大切だけど…
さて、業界・企業・職種に応じたスーツスタイルの選び方を考えてきましたが、これはあくまでも「多くの場合、見る人にこういう印象を与えやすいですよ」という原則で、基本的にはスカートでもパンツでもどっちでもいいのです。
なぜなら、選考では見た目の印象だけでなく、話す内容、話し方、立ち居振る舞い、表情などを総合的に見て判断するからです。
そこで、相手に与える印象だけでなく、ぜひ着心地のよさも考慮して選んでみてはいかがでしょうか。
体型などのコンプレックスを気にせずに、自信を持って着られるかどうか。
天候や前後のスケジュールにマッチしているのはどんな着こなしか。
例えば、アクティブに見せたくてパンツスーツを着ても、脚のラインが気になってもじもじしてしまったら、アクティブな印象は与えにくいですよね。
採用選考では、自信をもって振る舞えて、伝えたいことを伝えられて、実力を発揮できることが一番大切です。
スーツの印象を味方につけて、あなたらしく選考に臨んでください!