就職コンサルタント 福島直樹です。
前回は、日本の就職活動、新卒採用について批判があること、一方、私は新卒採用の仕組みをバージョンアップして残すべきであり、クイズをやろうと提案しました。
失業率クイズ
下記の国の若者(15〜24歳)の失業率はそれぞれ何%でしょうか?
ドイツ |
米国 |
英国 |
フランス |
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イタリア |
スペイン |
ギリシア |
日本 |
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正解は一番下を見てください。
どうでしょうか?これはOECDの最新データです。外国の若者は大変なようですね。ドイツ(7.0%)からギリシア(47.4%)まで全ての国が日本(5.2%)より、失業率が高くなっています。
ただ、日本の失業率は低く出る傾向があります。調査時の前週に1時間でも働いた人は失業者としてカウントされません。アルバイトでもカウントされないのです。そこで実態はもう少し高いと考え1・5倍してもドイツほぼ同じですね。これは優秀な数字ではないでしょうか?
OECDの以前のデータを確認したのですが、100年に1度の大不況と言われたリーマンショック(2008年)の後も日本の若者の失業率は海外に比べ一貫して低いのです。
「ちょっと待って。日本の場合、失業者の中にフリーターなどの非正規雇用を入れてないでしょ。だから低く見えるだけだよ。」
ネットの書き込みを等見てみると、このようなコメントがよくあります。しかし外国でも非正規雇用は失業者にカウントされないはずです。
日本の若者失業率はなぜ低いのか?
では日本の若者失業率はなぜ低いのでしょうか?理由は2つあると思われます。
1つ目は少子化が諸外国より進んでおり、相対的に若者が職を得やすいから。
2つ目は新卒採用という仕組みにより、仕事未経験の若者がスムーズに仕事のフィールドに移行できるからだと私は考えます。
海外ではあまり存在しない、新卒採用、新人研修、OJTなど組織的に未経験者を育てる仕組みが日本にはあるわけです。日本の若者は、新卒採用という雇用慣行により大きなメリットを得ているのではないか。そのことはこのデータに現れていると私は考えます。
クイズの答:世界の若者(15〜24歳)の失業率は? 〜OECD雇用Outlook(2016)より〜
ドイツ |
米国 |
英国 |
フランス |
7.0% |
10.4% |
13.0% |
24.6% |
イタリア |
スペイン |
ギリシア |
日本 |
37.8% |
44.5% |
47.4% |
5.2% |
「そうは言って日本の新卒採用は万能ではないですよね。改善点があるんでしょ。教えてくださいよ」
そう考える人もいると思われます。次回をお楽しみに。
以上