就職コンサルタントの福島直樹です。
・前回の内容;学歴フィルターを企業が使う理由「優秀学生の出現率は偏差値に比例」を学びました。
・今回の内容: 採用担当者が優秀と感じるメカニズムについて説明します。
優秀と感じる前提
私は学生を支援すること以外にも、面接やグループディスカッションの面接官の経験もあります。
面接官が求める人物像は企業により様々ですが、評価基準を最大公約数的にまとめるなら次の3つに集約できると思われます。
・意欲的な側面→ 業界、職種への興味、関心と目標達成意欲など。例えば社員にシビアな成果達成を要求する企業、職種などで重視される
・能力的な側面→ 論理性、発想力など。戦略や企画立案、調査、分析など高度な知的水準が要求される場合に重視される
この中で学歴との相関関係がもっとも高いと感じるのは能力的な側面です。
そして大手企業ほど能力の高い学生を採用する傾向が強いと私は感じています(もちろん体育会など意欲面が評価される例外もあるが)。
そして能力的な側面の評価の高い学生、つまり優秀な学生の出現傾向をまとめたものが表5です。
表5 優秀学生の出現イメージ(全大学群)(能力的な側面)
A優秀 |
Bやや優秀 |
C普通 |
D残念 |
|
上位校グループ |
●●● |
●●●● |
●● |
● |
中堅校グループ |
●● |
●●● |
●●● |
●● |
低選抜校グループ |
● |
●● |
●●●● |
●●● |
注;●=1割ほどのイメージ
これはあくまでイメージであり常にこのような結果になるとは限りません。
また、いくら「A優秀」評価でも、コミュニケーションに大きな問題があったり、性格が自己中心的な人は、ほとんどの企業で容赦なく落とされます。
ちなみに、このような人柄的な側面の評価は偏差値とはまったく関連性がありません。
「A優秀」「Bやや優秀」の出現率は上位校になるほど高くなる。そして「D残念」は逆の傾向が確認できます。
企業や考え方によりますが、人柄の良い「A優秀」「Bやや優秀」学生が次の選考に進むことが多くなります。
一次面接で「Bやや優秀」学生が二次選考のグループディスカッションで「A優秀」になることもあります。その逆もあります。
このように若干の評価の入れ替わりを経ながら内定者が決まっていきます。
「ちなみに上位校や低選抜校の学生は面接やグループディスカッションで何を話しているのですか?もっと具体的に教えてくださいよ」
このように感じる人もいるでしょう。
次回は具体的な学生の事例を紹介します。お楽しみに。
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